学習研究社の中学生のためのショート・ストーリーズというシリーズ物です。
「霧のむこうのふしぎな町」などの作品がある児童文学作家・柏葉幸子が選んだ作品集です。
安房直子の「だれも知らない時間」が収録されていたので読んでみることにしたのですが、柏葉幸子自身の「作者と作品の解説」がとても興味深かったです。
矢玉四郎の「はれときどきたこ」が収録されているのが意外な感じがしたのですが、内容と解説を読んでなるほどと思いました。
さて、「だれも知らない時間」は、長い寿命を持つかめに一日一時間を分けてもらった漁師・良太のお話です。
時間を溜めるという点で思い出すのは「モモ」ですが、こちらは時間を分けてもらうということ。もし、一日が25時間だったらどんなことをするのだろう?などと想像したくなりました。
ラブ・ストーリーの要素もあって、安房直子らしい作品だと思いました。