六つの童話が入った作品集です。「小鳥とばら」と「黄色いスカーフ」は春に読むのによさそうです。
「小鳥とばら」は、一つ間違えれば異界から戻ってこられない怖さを感じました。
「黄色いスカーフ」は新しいスカーフに心が浮き立つおばあさんの気持ちがかわいらしく感じました。
「ききょうの娘」は、なまけ者も新吉や約束を守るという点がというのが昔話風に思いました。親が子どもを気遣う気持ちの深さや、変えられない気質というものを思いました。
「花のにおう町」は、女の子の乗るオレンジの色の自転車のイメージが鮮明に頭に残りました。
どの作品も色のイメージと自然描写が美しくとても惹かれました。