この『さるの先生とへびの看護婦さん』っていうのが、まず、すごいと思う。
もし、私がお医者さんと看護婦さんを動物でイメージするとしたら、クマのお医者さんと、うさぎの看護婦さん、というところでしょうか。
さるのお医者さんはまだしも、「へびの看護婦さん」という発想は、ぜったいに生まれないと思う。
なぜに、このお話は、さるの先生と、へびの看護婦さんなのか?そこに、大いに惹かれたんですね。
そして、この絵本、題名も「へぇ?」だったけど、内容も「へぇ?!」なのです。
やっぱり、この発想は、私には思いつかないなぁと思った、びっくりもんです。
だって、薬はね、へびの看護婦さんが、いろんな草や根っこを食べて、水を飲んで、よく振ってかきまぜて作っているんです。
寒気がして、ぶるぶる震えているきつねさんを前に、なぜか、へびの看護婦さんが薬を飲む。
きつねさんが、あれれ、と思っていると、へびの看護婦さんは、いきなり、きつねに噛み付くんですね。
へびの看護婦さんが口に含んだ薬を、きつねさんに噛み付いて注射して治すというわけです。そ、そんな...
おなかがちくちくするぶたさん。
さるの先生は、ぶたさんを横に寝かせると、なんと、口を大きく開けさせて、へびの看護婦さんを飲み込ませるんですね。
おなかの中に入っていったへびの看護婦さんは、ぶたさんのおなかの中に、曲がったくぎが刺さっているのを見つけ、それをくわえて出てきます。
そして、最後は、鼻づまりのぞうさん。「鼻の通りをよくするために、少し掃除をしましょう。」と言った、さるの先生は、へびの看護婦さんを、やりのようにつかむと、ぞうの鼻につっこんで掃除するんですね。
どれもこれも、みな「へぇ?!」なの。
すごい、ちょっとこんな発想出てこないと思いませんか?
子供の感想は、一言。「おもしろい!」そして、「お母さん、いい本見つけてきたね。」でした。