いせひでこの絵に圧倒されしまいます。圧倒といっても、こちらに迫ってくるような絵ではなく、透明な空気の中につつみこまれるような感じがするのです。ひんやりとしているのですが、早起きした夏の朝のように気持ちが良い。
木は長生きです。この植物園にあるアカシアは400歳。そしてプラタナスは250歳です。この木々のある植物園に少女が毎日のように現れます。たくさんの木々や草花に囲まれて、少女も成長していきます。大きな木にとってみれば、少女がいた時間なんてなかったようなものかもしれませんが、木々たちはちゃんと記憶してくれています。
自分で育てたひまわりの絵を残し、去った少女はこれからどんな大人になっていくのでしょう。気になります。
小学生高〜にぜひ読んでもらって、読んだあとの感覚をぜひ大切にしてもらいたい。絵本です