戦時中の上野動物園で 実際にあった悲しいお話です。
表紙では 満開の桜の木をバックに
大勢の子供たちに芸を披露しているゾウが描かれています。
60〜70年ほど前の丁度今頃の光景だと思われます。
読み進めると 戦争の犠牲になりながらも
人を信じて疑わないゾウの気持ちの純粋さが心に響きます。
日本にとって 当時の戦争は外地での目に見えぬ戦いであったとか…
そして いつか内地でも行われるであろう戦争にそなえて
人々の士気を上げる為に利用された3頭のゾウ達…。
命を命とも思わなくなってしまう戦争の恐ろしさが
ひしひしと胸に迫ってきました。
上野動物園にある動物達の慰霊碑…
この慰霊碑の意味を子供たちに伝えていきたいとも感じました。