しゃぼんだまにつつまれて飛んでいったぼうや。
ふわふわとどんどん飛んでいってしまうぼうやを、町の人たちが追いかけます。
追いかえる大勢の人の心配をよそに、しゃぼんだまのなかのぼうやはニコニコ笑顔。
特に、最後にキルトで助けられたぼうやの笑顔には、読んでいる自分も思わず微笑んでしまいます。
しゃぼんだまの航跡になぞって、波打って配置された文字や、空から見下ろした視点の絵があったりと、ダンバーの絵には工夫がいっぱいです。
もちろん、得意の切り絵や貼り絵で、いつものようにカラフルで奥行きのある絵本になっています。
原文がどうなっているか、読んだことがないのでわからないのですが、もとしたいずみとマーガレット・マーヒーのリズミカルな文章が、読むことをよりいっそう楽しいものにしてくれています。
子どもたちと一緒に読むときは、リズム感をもって読みたいものです。きっと子どもたちも、この言葉のリズムを楽しんでくれることでしょう。
読み聞かせにもピッタリの絵本だと思います。