まず、表紙。「ユーモアな内容かな?」と期待しちゃいます。
カトリーン・シェーラー?知らない。知らないぞ。初めて聞く名前。
扉絵からストーリーは、始まっています。
[1ページ目に、この絵本のお約束を読者に提示。]
ここは、きつねとうさぎが「おやすみ」をいう場所。
ここで、きつねとうさぎのぼうやが会ってしまいました。
きつねは、『ごちそうだ』。
うさぎのぼうや、どうするどうする。
ペロリと食べられてしまいそうになるうさぎくん、知恵をはたらかせ、「お約束」を持ち出し、きつねを…。
絵がとても素晴らしい。
毛並みまでわかる筆致ながら、リアルなのに どのキャラクターも愛らしくユーモラス。
中でも、恐いきつねを手玉にとって、「お約束」攻めで言いくるめるうさぎくんの論客ぶりの表情と、自信たっぷりな態度。
はて?ポカーンとしているきつねの表情と、頼りない様子。
これが対照的で面白いんです。
息子に一番うけたのは、きつねの寝顔。二人で笑いました。
寝てるときは、みんなかわいいんですよね。
うさぎの親の反撃に、またもぼうやは、「お約束」を持ち出して…。
あぁ〜〜〜〜〜、この次のシーンもおかしくっておかしくって。
最後のページも、最高です。
文も絵も、久々に濃厚なユーモア絵本を楽しめました。
カトリーン・シェーラーさんのほかの作品も、日本で読めないのでしょうか。