手島圭三郎さんの版画絵とても迫力があります。
お父さんふくろうが、魚を捕まえるまでの緊張感。
しーんとしずまり帰った湖面に映るふくろうの影。
流木にとまり、魚を待つ時の静けさ。
夜の空気の冷たさまで、伝わってくる感じがします。
子供達もお話を静かに聞き入ってしまいます。
そこに、子供のふくろうの声。
ハンティングが失敗するのでは、とドキドキします。
でも、そこは、お父さん。ぬかりはありません。
水音が聞こえるような力強い捕獲の瞬間!
羽を大きく広げた見開きの絵は、圧巻です。
「おとうさんが かえってくるよ。
おおきな さかなを もって いるよ」のページの
子ふくろうの喜びようが、「可愛い」と息子。
親子の情愛のようなものも感じられるのかもしれません。
大自然の壮大さ、神秘さ、ふくろうのたくましさ。
北海道に生まれた作者ならではの作品だと思います。
子供に一度は、読んであげたい本のひとつです。