年に一度、お月様が小人の村におだんごを降らせます。
中のひとつは、幸せになれるという特別なもの。
小人たちはたくさん抱えて満足そうですが、
主人公の小人は、たった一つを持ち帰ります。
小人たちはお団子を持った帰り道、
具合の悪そうな芋虫と出会います。
みんな気に留めない中、一つだけお団子を持った小人は芋虫を見過ごせません。
おだんごを看病のためにやってしまうのです。
しばらくしたある日、神様が小人の村に立て看板を立てます。
素敵な乗り物でやってきた小人を小人の国の王様にしようという内容です。
あのときの芋虫は蝶に成長し、助けてくれた小人の乗り物となります。
そして小人を王様にする恩返しをしました。
月からもらって芋虫にあげたお団子こそが、
幸せになれる力を持ったお団子だったのかもしれません。
しかし弱いものを助ける心、分け合う気持ちを備えた小人には、
自然と幸せがやってきた気がします。