ある日、泥棒が星を全部盗んでしまい、夜空は真っ暗。
村人たちは、泥棒が次は月を盗むに違いないと考えて、月で待ち伏せし、星どろぼうを捕えますが、
星を夜空に戻すことが出来なくて・・・。
もちろん「盗み」はよくないことだけれど、
星をさわれるのなら、私も絶対さわりたい!
泥棒がはしごをかけて、星を集める場面では胸が高鳴りました。
アーノルド・ローベルさんの描く星が本当にきれい。
黒い夜空に輝く、暖かみのある黄色、ひとつひとつが少しずつ異なる形と輝き。
まるで小さな妖精達がさざめき合っているようで
村人達が星を「友達のように思っていた」という文章がしっくりきます。
取り戻した星は、空に貼り付けても落っこちてしまいますが
子どもが見つけた、星を空に戻す方法が・・・素敵!
あぁ、やられた、と思いました。
ふわっと暖かなラストも素晴らしく、読後感はじんわり幸せな気分。
ファンタジーだけどしっかりしたお話と、一度見たら忘れられない絵、
復刊に納得です!
年長さん位から小学校低学年のお子さん、大人の方におすすめです。