作者のマリー・ホール・エッツは、1895年アメリカ ウィスコンシン州生まれ。
この作品は、1944年の作品で、日本では1963年に訳されて出版されています。
主人公の僕が、紙の帽子を被ってラッパを吹きながら、森の中へ散歩へ出かけるところから始まります。
御馴染の動物達が出てきて、散歩の行進に加わり、おやつを食べたり遊んだりするのですが、「ハンカチ落とし」「ロンドン橋落ちた」が登場するので思わず微笑んでしまいました。
森の中の出来事が、現実なのか夢なのか不思議な世界が展開しますが、迎えにきたおとうさんの言葉が、この作品では一番心に響きました。
「きっと、またこんどまで まっててくれるよ」
動物達とカクレンボしていた僕に対する言葉です。
決して子供の言葉を否定しないで、受けいれることは、中々出来ない素晴らしい言葉だと思いました。
我家では、絵本といえば奇麗な色彩のものという認識があって、このモノクロームの絵は子供には受けませんでした。
ただ、私は、モノクロなのに表現が豊かで、ゾウがセーターを着たり、ライオンが櫛でたてがみを梳かしたりといった遊びも随所に見られ、楽しめました。