力強いタッチの絵と、飾り気はないけど率直な文章で我が家の子どもたちが大好きな田島さんの作品です。どうして?と思うのですが、(作者に失礼でごめんなさい)色も暗く絵も可愛らしくないんですけど、子どもは大好きです。
この絵本が言いたい事を子どもたちがいつか気がついてくれればと思いますが、兄は「しばてんどこにいったの?」と繰り返し聞いてくるので、その返答に親はしどろもどろです。村人に嫌われて一度は追い出された太郎が、村人のために庄屋のおコメを盗み出し、そのおかげで命が救われたのに犯人は太郎だとお役人につきだす村人。こんな残酷なことがあっていいのか、理不尽だと憤りたくなりますが、現代にもこれと似た出来事は起こっているのだと思います。
一度手にとって見てください。忘れられない絵本になると思います。