私の姉から、赤ちゃん用歯ブラシと一緒にプレゼントされてこの本と出会いました。娘も、まだろくに話もできないころから、この絵本のセリフは全部憶えていて楽しそうに言っていました。
「ゆっくりあそんでいたいけど いかなくちゃいけないね」と憂鬱な顔でわにさんは歯医者さんへ向かい、はいしゃさんのほうはおもちゃ(いい大人なのに!こういう遊び心が最高)を名残り惜しそうに置く...怖そうなわにさんも、みんなにいやがられる歯医者さんも、いやなことやこわいこと、やっぱりあるんだっていうおかしみや親しみやすさが、ついつい読んできかせてる大人までしっかり引き込まれてしまう理由でしょうか。
まったく同じことを心で思っているんだけど、お互いの状況はまったく違うということを完璧に表現した言葉のおもしろさを、存分に伝えてくれる絵本です。子供の心にもきっとしっかりと印象がのこるのではと思います。