道が続く限り、遠く遠くへと自転車を走らせる少年たち。
ただ、たどり着くんだ、という思いだけ熱く、
日々成長してきた体力に任せてペダルを漕ぐ。
おそらく、大人といわれる人たちはこんな事はしない。
明日のことを考え、安全第一で自分が分かる範囲で物事に望む。
それは、正しい判断かもしれない。
でも心躍るような冒険はできない。
この本を読んでいて、私は大人を忘れ、少年たちと一緒に冒険をしているような気持ちになっていた。
また、いまどきの少年たちの友達づきあい、
不審者なども取り込まれているところが、現実的で等身大の生活感があり、いっそう親しめた。