川崎から湘南まで40キロ、往復80キロ。
8時間で行って帰ってこれる、という一樹に付き合って、
拓人も同行することにしたのです。
MTB、マウンテンバイクでの、小5になる春、海を目指して、二人の自転車の冒険。
「友だち未満」と称する二人の関係もスリリングです。
男の子だったら、かっこいいMTBですし、共感できると思います。
刻々と変わる風景、目印にした電車の線路。
その勇気と頑張りに思わず拍手したくなりました。
そして、だんだん明らかになる、旅の目的。
二人の家族環境も、最近の小学生の家庭を反映しています。
忘れてならないのは、途中で出会う大人の存在。
変質者に間違われたり、散々ですが、本当に困った時に助けてくれる、
その存在感が嬉しかったです。
このあたりの、子ども達へのフォローの仕方、
実は先日中学校で、「思春期のわが子と本気で向き合うために」という
懇話会に参加して考えさせられていただけに、
私にはとてもストレートに響きました。
そして、知らない大人との対峙の仕方も、
小学生らしくてほほえましかったです。
湘南の海や、江ノ電は、関東地区以外は馴染みが薄いのが難ですが、
これを機に関心が持てたらいいですよね。
私も馴染みがなかったけど、実際に行ってみたいなあ、と思いました。