娘の2歳の誕生日に叔父夫婦からプレゼントしてもらいました。長い文章はまだ早いかな?と思ったのですが、鳥や動物が大好きな娘は、「ちゅんちゃん」のおはなしに興味津々で聞き入っていました。
こすずめが、おかあさんに飛び方を教えてもらう場面では、毎回娘も真剣になって、おかあさんすずめの言う通り、巣のふちに立つ真似をして爪先立ちになり、両腕を後ろに広げて、頭をぐいっと後ろにそらせ、両腕の羽をぱたぱたぱたぱた動かして、大空に飛び立つ練習を懸命にしています。
いろいろな鳥の鳴き声を覚えたのも、この本からでした。からすは、「たーたー(かあかあ)」、やまばとは、「ちゅーちゅー(くーくー)」、かもは、「たったっ(くわっくわっ)」と、か行の発音が未だに舌足らずですが、今では様々な鳥の鳴き声も聞き分けられるようになりました。
これほど娘が夢中になった「だいぼうけん」のおはなしは、他にありません。でも、娘がこの本の中で最も好きなのは、ぼうけんの後の安らぎです。おかあさんすずめの背中に負ぶさって、夕焼け空の中を帰るこすずめ。「それから こすずめは、おかあさんのあたたかいつばさのしたで ねむりました。」 いつか自分のつばさを広げて、大空に飛び立っていくであろう娘。もしも、「だいぼうけん」の後に、疲れて、迷って、古巣に帰ってきたならば、おかあさんすずめのように、何も言わず、羽の中にくるんであげたいな、と思っています。両親から受けた無償の愛を、子どもにもかけてあげたい、そんな気持ちを素直に抱ける本です。