「狼よ…お前は本当にいいヤツだな…」と
読み聞かせをしながら、しみじみと感じた方、多いのではないでしょうか。
優しいくせに、とってもシャイな狼。
現実に、こんな男性がいたら…いえいえ、そんなことなんて、考えちゃいませんよ、わが息子よ。
キツネもとってもかわいいですね。
やきもきしながら、こそこそクマの看病をする狼を追いかけている姿は、狼ファンの私の投影図なのかもしれません。
でも、キツネは、クマに嫉妬しなかったのですね。
そう思って、ハッと気がつきました。ちょっと大人の視点で、この絵本を見すぎていたかも。
この絵本、とても面白くて可愛い絵で、子供も釘付けなのですが、
絵本としては、結構上の子向けですね。
トランプの途中で、狼がクマの病状を心配して、ついソワソワするところや、
「むずかしい本を読むから明日は遊べない」と狼が嘘をいうところ、
やさしい、とほめられるのが、とってもはずかしい事など。
小さなお子様だと、ソワソワの理由が想像できないし、
「本当に難しい本を読むから遊べないんだな」と思ってしまいがち。
そして、ほめられるの大好きな子供が、「はずかしい」と理解できるのは、結構年が上になってからのような気がします。