難民キャンプで暮らす二人の女の子の友情の物語。
救援物資に群がる人々の中でリナはやっと片方だけのサンダルを
みつけます。
もう片方のサンダルを持っていたのはフェローザ。
フェローザはおばあちゃんの言葉がきっかけで、サンダルをリナに
譲ろうとします。一方リナは二人で一日交代で履こうと提案します。
ここから二人の友情が芽生えていくのでした。
もう2年もはだしのままのリナ、そしてフェローザの足はひびわれて
腫れているのです。
この二人にとってお花飾りのついた真新しいサンダルは、私達の想像を
ぜっするほど価値のある物にちがいありません。
それを分け合うことができる心の清らかさに感服です。
訳者は現役高校生との事。
この本を世に送り出した素晴らしい功績者のうちの1人ですね。
だれでも聞いたことがある言葉「難民キャンプ」。
この本で1人でも多くの若い人が、少しでもその実情を知り、
平和を考えるきっかけになればと考えます。
こうして自由に本を選び、パソコンを使ってレビューを投稿できる事の
幸せをしみじみ感じます。
舞台になっているペシャワールは最近のニュースで非常に治安が悪く
なっていると聞きます。
祖国を追われやっとたどり着いたほんのひとときの安住の地である
はずの難民キャンプ。
そこで暮らす方々がもうこれ以上、犠牲にならずに無事でおられます
ように、心から願うばかりです。