最後の方になるまで、ずっと「ぼうけんマウス」だと思っていました。
「ぼうけんしマウス」とは、名前の大切さにかねがね注意を払っているだけのことはある斉藤さんらしいネーミングだと思いました。
小さなねずみがこんな風に冒険に出ているとしたら、おもしろいだろうなあと思いました。
そして、古くなった物は話をすることができるということ、その理由が「ビロードのうさぎ」にも少し似ているような気がしました。
もう少しで捨てられてしまうかもしれないという物たちの声を聞き、何とか捨てられないようにと奮闘するねずみの姿が健気だと思いました。
特に、穴のあいたバケツとシャワーヘッドのところはよかったですし、古い時計との関わりも心が温まりました。
総ルビではないので、一人で読むなら中学年から、読み聞かせするなら低学年からいけそうです。
高畠純さんの絵もいつもながらよかったです。