昔話は、語り手や本によって細部にバリエーションががありますが、このこぶとりじいさんも私としてはあらら、そうだったのと思う所がいくつかあり、楽しめました。
よくある話は二人のじいさんの定番の善良vs.性悪だったような気がするのですが、この本では違っています。ふたりのじいさんの歌う歌も面白かったです。
松谷さんの文章は読み易くて、子どもも集中して聞くことが出来るようです。読み易いが故に、あっという間に読み進んでしまい間をとるのを忘れてしまうと言う難しさがあるのですが。
瀬川康夫さんの絵がユーモラスで、こんな天狗ならちょっと出会ってみたいような気がします。
娘は、どうしてこぶがとれたりくっついたりするのか不思議そうでした。こぶが二つになってしまったじいさんが気の毒です。二人のじいさんは、山を下りてから仲違いするようなことはなかったかしらと、心配してしまいます。