図書館に新しく入った本として置かれているのを見つけて、題名がなんだかとてもおもしろそうだったので、息子の為に借りてきました。先に私の方が読んだのですが、すごく面白かったです。
この話の中では、男の子が主人公で、男の子が毎日、電話を掛けて自分の好きなものをどんどん無料で手に入れていきます。でも、一つだけルールがあり、最後に「ん」がつく品物をオーダーしてしまったら、大変なことになるのです。そして、相手は、最後に「ん」をつくものを言わせようとやっけになります。
男の子がどんどんこのタダでもらえる品物にはまっていくところが、ある意味、今の社会でよく起きている話で、見事に現代社会の犯罪の怖さを揶揄しているなぁと感心してしまいました。そういう意味で、子ども達も楽しみながら学習できる話です。
あとがきに、原本では本当は「ん」で終わる品物ではなく、フランス語の言葉遊びみたいになっていたそうです。でも、日本人の私達にはそれは伝わらないからと、訳者の末松氷海子さんが考え付いたのが、日本の子ども達が遊ぶ「しりとり」だったそうです。そのアイディアに感服です。そして、もし私がフランス語が出来たのなら、原本ではどういうふうになっているのか味わってみたかったなぁ。
とてもとてもお勧めの1冊です。小学校中学年の子でも1時間もかからずに読めると思います。