たくさんの「かさじぞう」が出版されていますが、西村敏雄さんの絵が好きなので、この一冊を選んで読んでみました。
読んで正解。とっても良かったです。
西村さんのあたたかい、そしてどこかユーモラスな絵が、この昔話をとても親しみやすいものにしてくれています。
雪をかぶってしまったお地蔵さんに、「やれ、冷たかろう。どうぞこれをつこうてください。」と笠をかぶせてあげる優しいおじいさん。
おばあさんにあげるはずだった手ぬぐいまでお地蔵さんにあげてしまったおじいさんを「それはいいことをされました。」と迎えるこれまた優しいおばあさん。
そんな優しい二人が、嬉しいお正月を迎えることができて、娘もにこにこ笑顔で読み終わりました。
山下明生さんが「ごほうびに説得力を持たせるために笠プラス手ぬぐいにした」と書いてらっしゃいましたが、確かにおはなしとしてとても安定感があると思います。
文章も分かりやすいし、悪者もでてこないので、小さい子にそろそろ昔話を、というときにとてもおすすめです。ぜひ読んでみてください。