小学3年生の高橋さんが主人公です。
声が小さいのが悩みのようです。
予習してきて、正しく答えられたのに、先生はいらいらしたように「……大きな声ださな」って言わはった。
残念だな〜、先生、まずは褒めてくださいよ。
“頭皮”って漢字が読めたことを。
あとは、待ってくださいよ。
褒められたら自信になり、その繰り返しで声だって少しずつ大きくなりますよ。
と、いう一人でつっこみを心の中で入れながら読み進めました。
帰りの公園のページで、『あ〜あ、やっぱり傷つくよね〜、そうそう今日の嫌なこと、ここで払ってから帰ったほうが良いよ』なんて、慰めの言葉を高橋さんにかけて読みました。
公園で、拾った片方の手袋。
教室ではそんなに会話を交わしたことのない中田君が近づいて来て…。
学校でみんな席に着き、毎日変わらぬような顔をして過ごしているけれど、小学生だってそれぞれに抱えているものがあるんですよね。
中田君の家の事情を知った高橋さんが、中田君を誘った言葉がタイトルです。
『…、…行こう!』じゃなくて、『…、…行こ!』っていうのが良かった。
高橋さんが連れて行った宇宙で、二人は少しモヤモヤを置いてこれたかな?
詩的なエンディングに、読後爽やかな気持ちになりました。