表紙のにこにこ笑顔、インパクトありますよね。
この絵本の主人公ピートは、ご機嫌ななめでした。友達と外で遊ぼうと思っていたのに、雨が降ってきてしまったからです。
そんなピートを見て、お父さんは「なにかいい手はないかな。」と思うんですね。
そして、思いついた「いい手」、これがすごいんだ!お父さんは「ピートでピッツァを作ったら楽しくなるかもしれない。」と思ったんです。
ちょっと思い浮かびません、私では。
さっそく、お父さんは、ピートをキッチンテーブルにのせ、ピートを、いや、「生地」をこね始める。ひっぱったり、伸ばしたり、生地の空中飛ばしをしたり。
続いて、油を少々...(ほんとうは水です)、それから小麦粉をふりかけて...(ほんとうはベビーパウダーです)、トマトの輪切りをちりばめ...(ほんとうはボードゲームのコマです)、チーズを散りばめ...(ほんとうは紙切れです)そのうち、「生地」が笑い出す。
すごいよね。何がすごいって、こういう話で絵本が作れるってところがすごいと思う。
最初は、何がおもしろいんだか、私にはよくわからなかったんですね。なんのこっちゃ?みたいな。
でも、うちの子供たちには、この絵本は非常にウケがいいです。
ただ、我が家、あまりピザを食べない家なので、たくさん質問は受けました。
「ねぇ、お母さん、ピッツァって何のこと?」「サラミって何?」って。
ピザを作る過程なんて見たことないんですね、うちの子。
これが「ピッツァ」じゃなくて、「お好み焼き」だったら、よりわかりやすかったかも、です。(我が家は、広島市です)
それでも、ピートがテーブルの上で生地になり、その上に、ぱらぱらといろんなものを散りばめられる様子、この遊びが、子供にとっては、たまらなくおもしろいみたい。
こういう遊びを思いつく親がすごいと思うなぁ。子供って、ほんとに「ままごと」「ごっこ遊び」が好きですよね。でも、まさか、自分が料理されるほうになるとは。そのへんの発想がおもしろいなぁって思います。