これ、出てくる人物は、最後まで、腹ぺこの『ブタヤマさん』と『キャベツくん』の2人だけです。
この2人が道でばったり出会って、いきなり、ブタヤマさんが、「おなかがすいてるから、キャベツ、おまえをくう。」って言うの。
キャベツ君は、「ぼくをたべると、キャベツになるよ!」と切り返す。そして、空には、鼻がキャベツになっているブタヤマさんが浮かんでいる。
「じゃぁ、ヘビが食べたらどうなる?」ブタヤマさんが聞く。そうすると、キャベツのヘビが空に浮かび...
この繰り返しなんです。
そして、空にいろんな動物が浮かぶたびに、ブタヤマさんが「ブキャ!」って叫ぶの。この「ブキャ!」が子供にはとてもおもしろいらしい。
絵本を読んでいて、ときどき思うけど、大人がいいと思うものと、子供が好きなものって、違うみたい。
私が見ても、子供が見ても、だ〜い好きっていうのもいっぱいあるけれど...
「これのどこがそんなにおもしろい?」って思うようなものでも、子供はものすごく好きだったりする。
大人の頭の中と、子供の頭の中って、根本的にぜんぜん違うんだろうなぁと思う。感性っていうのか、そういうところ。
とにかく、うちの子は、このキャベツくんが大好きです。
にしても、作者の長新太さんは、何をやっている時に、何を考えてる時に、このキャラクターを生み出したんだろう...
そのへんを、ちょっと聞いてみたいところです。