全ページ試し読みがなければ、出会うことがなかった絵本でした。
恐竜の事なんて興味がなかったし、子どもに読み聞かせる機会もありませんでした。
はるか昔、確かに恐竜はいました。
でも、こんなに色鮮やかな恐竜たちがいたのかは定かではありませんが、
絵本としては、色も重要になってきます。
きっと、作者は、恐竜たちに想いをはせながら、色を考えていったのでしょうね。
そこには、子どもたちが想像しやすいよう配慮されていると思うと、
なんだか、胸が熱くなってきました。
今回のお話は、草食恐竜トリケラトプスのビッグホーンたちが、
長い旅を終えて、食べ物と水が豊富な新天地にたどり着いた後の話。
翼竜プテラノドンのタマゴが、恐竜オビラプトルに盗まれます。
それを、プテラノドンが勘違いをして、ビッグホーンたちを上空から襲いかかったり、
海に逃げると、獰猛な海トカゲ・モササウルスに襲われたり・・・
その間、リトルホーンとミニホーンが、卵を取り返そうと奮闘します。
勘違いからとはいえ、もし、リトルホーンたちが卵を無事に取り返せなかったら、
どうなっていたのかと思うと、ハラハラしました。
毎回のことですが、恐竜の闘いのシーンは迫力ありますね。
翼竜のおびただしい数、恐ろしいくらいでした。
たくさんの石にまじって、タコやイカも落とされて、ちょっと笑ってしまったけど、
そうか、墨が目に入ったら大変ですよね。
なるほど〜と感心しました。
最後は、いつものように優しい気持ちで終われるラストシーン。
親が子を思う気持ちは、みな同じなんですよね。
やはり、こういうハッピーエンドで終わるお話は、
次も読んでみたい、応援したいと期待させるいい絵本だと思います。