郵便局長の《はやきち》は、みんなから”ゆうびんうさぎ”と呼ばれています。ある日、手紙にスタンプを押していると、みかけない手紙が。なんと!宛先は『おおかみがぶりさま』。乱暴で、威張りんぼうのがぶり。配達に行ってがぶっとかじられたらどうしよう・・・ 元気のない”ゆうびんうさぎ”に、みんなは「気をつけてね」「逃げるが勝ち」と忠告します。おっかなびっくり配達に行くと・・・
とっても心があたたまるお話です。友達ができないがぶりの寂しさ、そんながぶりに気づいたゆうびんうさぎの思いやり、みんなの優しさ・・・いろんな感情が上手に込められています。
おおかみは怖い役回りが多いし、苦手な子供たちも多いですよね(うちの娘もその一人です)。でもおおかみを身近に感じ、好きになれる、そんな作品です。
ただ、この作品は(確か)もう絶版になってしまいました。とても残念です。今手元にある本は大切に大切に残していこうと思います。