ざぼんじいさんはとってもいじわる。
たくさんなった甘い柿をだれにもわけてあげません。
となりに越してきたまあばあさんが、りっぱな柿をほめても、あげたのは柿のへた。
しかもその時のざぼんじいさんの顔!笑顔がなんともいじわるです。
でも、まあばあさんは、りっぱなへたをもらって大喜びでお礼を言います。そして、柿のへたでコマを作って子どもたちと遊ぶのです。
いじわるをしたつもりが、みんなの楽しそうな様子を見て、おもしろくないざぼんじいさん。へたさえあげるのが惜しくなって柿をみんなもいでかくしてしまいます。
そんな調子で、次は葉っぱ、次は小枝…といじわるをしてやりたいのに、まあばあさんは何をもらっても次々に楽しいことを始めます。
頭に血が上ったおじいさんは、これ以上何にもあげたくないと、とうとうあんなに大事にしていた柿の木を切ってしまいました…
意地になっていじわるをするざぼんじいさんは滑稽ですが、どんどんエスカレートしていって自分でも止められない感じは、ちょっとわかるかも…
なんでも大らかに受け止めて、ざぼんじいさんのいじわるを少しも感じていないまあばあさんはすごい!まあばあさんみたいになりたいなぁ。
低学年の子どもたちによみきかせをしました。お話を知ってる子もけっこういましたが、何度目でも楽しめたようです。