貧乏神が押入に住みついていて出て行ってくれない。
長く一緒に暮らすうちについつい情がわいて、
せっかく交代で福の神が来ても追い出してしまう。
そんな優しいご夫妻のお宅ならそれは住みやすいでしょう。
出て行きたくない貧乏神の気持ちもよくわかります。
えらそうな福の神が落していった小づちのおかげで
夫妻もいい暮らしができ、貧乏神は福の神に。
愛すべきうっかり者が幸せになる気持ちのいい昔話だと思います。
また飯野さんの絵がお話にものすごくマッチしていて
登場人物の内面まで伝わってきます。
ご夫妻、貧乏神を思わず好きになってしまいました。
明るく楽しく人にやさしく過ごしている人に
いいことがある世の中だといいなあと思いました。
昔の人もそう思っていたんだろうなあ。