先日戦争をテーマにした中学生向け読み聞かせで知人がセレクトした作品。
戦時中の特攻隊と小学生の交流を描いたストーリーですが、
中学生のクラスでも特攻隊のことはあまり知らなかったそうです。
ということは、小学生くらいから、とありますが、
それでも解説してからでないと理解するのは少し難しいかもしれません。
昭和20年春、九州南端近くの小学校の真上を、戦闘機がよく通るようになるのです。
無邪気な小学生たちはその飛行機に手を振ったりして、
やがて航空隊との手紙の交換も始まります。
すみれの花を贈ると、その花で遊ぶ兵士たちの姿があったのですが、
彼らは特攻隊の運命だったのです。
「特攻花」のエピソードは実際にあったようです。
小学生たちの優しい気持ち、先生方の涙、
さらには、わが子の年齢に程近かったであろう兵士たちの想いに
共感して、心を揺さぶられました。
静かなトーンの絵ですが、それだけに、心に響いてくるような気がします。