戦時中に『特攻隊』として命を散らせていった人達がいたことを子供達に教えたくて、この本を手に取りました。
学校の真上を飛んでは、海のむこうへ飛び去ってゆく飛行機。
子供達はただ無邪気に手を振るけれど、先生達はその悲しい務めを知っていました。
子供達が送ったすみれの花に囲まれて、若者達は故郷の家族や親兄弟に思いをはせたのでしょうか。
本心を押し殺し、「お国のために」と出撃に向かう若者達の心中を思うと、胸が痛くなりました。
特攻花というのは、本当にあったそうです。
出撃の際に桜の花などを飛行機に持ち込み本土へ向かって投げたり、胸に抱いて戦場へ向かったとか。
今ある幸せが、悲しい戦争に命を投じた人達の上に成り立っていることがとてもやるせなく感じられました。
こんな思いをする人が二度と現れないように、子供達には平和の大切さをしっかりと伝えていきたいと思います。