おじいさんは、おうさまの命を助けたご褒美に、金のかたまりをいただきました。このごほうびを持って家に帰る途中、いろんな人にどこからきたの?と聞かれて、金が馬に、馬が牛に・・・・。どんどん形を変えて、とうとう家についた時には最初に欲しがっていた、おばあさんの使う針になっていました。その針も、転んで家の前の草の中へ落としてしまいます。がっかりのおじいさん。けれど、おばあさんの深い愛情、おじいさんが無事に帰ってくれたことを、一番の喜びだと伝えるのです。
金のかたまりが、針になった時はさすがに子どもも驚いていました。「金のまま待ち返ればよかったのに」と、しかし、きっとおばあさんの本当に大切なことはたった一つなんだということは、少し伝わったような気がしました。
ブルガリアの昔話、奥がかなり深いです。大切なことは何かっていうのを、もう一度考え直す絵本ではないでしょうか。一度お子さんと一緒に、ご覧ください。