14歳のラウディは居留地に住むインディアン。
さくまゆみこさんの講座で紹介され読んでみた本ですが、居留地に住んでいるインディアンがいることは初めて知りました。
居留地に住んでいるインディアンが白人の通う学校へ通うことは、インディアンに対する裏切りになるのですが、ラウディは自分の道を切り開くために決心します。
海外YAを読んでいて思うのは「生きのびるには」ということが描かれていること。
ラウディにとっての生き残る道は、白人の通う学校へ行くことでした。
インディアンの中でもうまくいかなかったラウディにとっては、差別の偏見のある白人の集団に入ることもまた試練だったのです。
深刻で重い話になりそうなのですが、主人公のユニークにキャラクターもあるのか、笑ってしまう場面もあり、泣かせる場面もありでした。主人公と祖母の関係もよかったですし、わかってれる人が出てくるあたりは人生捨てたものではないと思えました。
思春期で進路やいじめに悩んでいるお子さんがいたらぜひ読んでほしいと思いますし、普段あまり読書をされないお子さんにも読みやすい文体ではないかと思いました。