ここにはバスもでんしゃも、車もバイクも
ドラッグストアもコンビニも、電話もスマホも出てきません。
山のふもと、エンさんとパンダのファンファンと、じてんしゃ一台きり。
具合がわるくなるとエッチラコッチラじてんしゃで、山を越えて、越えて
おいしゃさんまで向かいます、自分の足でこぐ、こぐ、こぐ。
雨の日も雪の日も、ぐあいがわるいといっちゃぁじてんしゃで
だまって山を越えて、越えて、なんだか昨今の保育園送り迎えみたい。
ただただ、わが子にすこやかな日々を届けるため、じてんしゃをこぐ。
そしてやがて子どもは大きくなり、あたりまえのように大人は年をとる。
親を見て育つ子はまねる、きっとまねる。
ドラッグストアもコンビニもないけれど、電話もスマホもないけれど
バスもでんしゃもバイクもないけれど、一番はすこやかであること、
ただただ、それだけが親の希望だということ。
さくらせかい画伯に、感謝。