のりもの絵本だと一般的に言って、辛口ですが、あんまり内容がない
本が多いような気がするのに、この絵本は読み終えて本当にあったら
素敵だなっと思う話でした。
今の世の中、道端ですれ違う知らない人と仲良くなることなんて、
しかも年齢がかけ離れていては殆どありえないことなのに、
ゆうたくんとおばあさんは出会い、そして、思いやるようになること。
そのおばあさんが独り住まいなので入院してしまっても、
ゆうた君にはそれを知る術がなく、会えないことで心配を募らせること。
そして、出会いの場であった消防署の前で、それまで全く登場すら
してこなかった消防隊員の人が実は心配してくれていて、
ゆうた君とおばあさんをもう一度引き合わせることに尽力してくれたこと。
最後に消防訓練に参加して、はしご消防車に乗り込んで
おばあさんの入院している病室(6F!)の窓ガラスをトントンと叩く
なんて、絶対にありえないことなのに、
とっても素敵なんです、人々の心の架け橋が!
おばあさんはとっても嬉しかっただろうなとか、
ゆうた君もまたおばあさんに会えてよかったね、とか
読み終えた後にそういう温かい気持ちになれる本です。
お勧めです。