ボニー・ガイサートとアイサー・ガイサートが
アメリカの町を描いたシリーズの1冊。
この本は、砂漠の中にある町の人々の暮らしの1年間を追ったものです。
アメリカの、とある砂漠の真ん中に、ぽつんと町があります。
壮絶なまでの、強い日差しと、焼けつくような暑さのなか、
人々は知恵を絞って、工夫しながら暮らしています。
日中は室内で過ごし、夜にはお祭りをします。
砂嵐が吹き荒れる日は、何日も家から一歩も出られません。
それはもう過酷な暮らしです。
なぜこんな過酷な地に暮らし続けるのか、疑問に思うほどですが、
配送や、旅の途中で寄る人たちにとってなくてはならない町なのです。
人々は町を愛し、自然とともに生きています。
一見、ちょっと難しそうで大人向けの雰囲気を出している絵本ですが、
文章は、1ページにつき、1行か長くても2行まで。
優しく簡潔で、とても読みやすい文章です。
息子は3歳からこのシリーズが大好きで、
繰り返し読んでいます。
繊細な銅版画もまた素晴らしく、大人も大満足の良質な絵本。
家に揃えたいシリーズです。