山歩きをしていると、とても神聖な気持ちになります。
木々の間を歩いていると、とてもミステリアスな気持ちになります。
風に揺れる木々の音は、森の息吹のようだし、倒れた大木が苔むしている姿を見ると、空高くそびえていた大木がその役割を終え、土に帰っていくのが自然の摂理として受け取られます。
この写真絵本の巻頭は、大木が倒れて、今までその大木が覆っていた森から空が見えるところから始まります。
陽が照らす地面には様々な命があることを教えてくれました。
森は生きている。
生まれくる命と、役目を終えた命。
たくさんの木々とそこに生息する生き物たち、木々の大地に残した新しい命…。
森は生きている。
山歩きをしていると、森がとても大切なことを語ってくれます。
理屈ではなく、命というものを感じさせてくれる森。
森を歩く人ならば誰もが体験する不思議空間です。
この写真絵本は、さりげなくその不思議空間を体験させてくれました。