王さまライオンのケーキ はんぶんのはんぶん ばいのばいの おはなし」 ジュンイチさんの声

王さまライオンのケーキ はんぶんのはんぶん ばいのばいの おはなし 作・絵:マシュー・マケリゴット
訳:野口絵美
出版社:徳間書店 徳間書店の特集ページがあります!
税込価格:\1,760
発行日:2010年04月
ISBN:9784198629465
評価スコア 4.75
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  • 笑える作品

    • ジュンイチさん
    • 40代
    • パパ
    • 広島県
    • 男の子12歳、男の子6歳

    マシュー・マケリゴットの2009年の作品。
    彼の「ぼくはモンスターのとこやさん」を読んで、他の作品も読みたいと思っていたのですが、やはり期待通りの内容でした。

    物語は、アリが、王さまライオンからの食事会の招待状を受け取るシーンから始まります。
    毎年何匹かの動物を招くという設定で、時間通りに到着したのはアリだけで、他の動物達はみんな遅刻です。
    参加する動物の面構えが、どうも悪人ぽいのですが、食事会が始まるとあながち間違いでないと思えてきます。
    食事会のテーブルの絵と言ったら、こんなのあり?と言える位マナーが悪く無法地帯と化しています。
    イボイノシシなんて、テーブルに飾られた花を食べていたりするので、あり得ない構図です。
    王さまライオンと言えば、黙っているのですが、正に賢者という感じ。

    食事が終わると、大きなケーキを出して
    「自分の分を取って
    隣にまわしなさい」
    と言うのですが、最初のゾウは、半分を取ってしまいます。
    次のカバもその半分を取ってしまい、皆が残りの半分を取ってしまうので、最後のアリは、256分の1。
    半分に分けて王さまライオンにまわそうとしたのですが、余りに小さくて粉々になってしまうのです。

    その行為に対する他の動物の辛辣な表情も、酷いもの。
    恥ずかしくてたまらなくなったアリは、明日、イチゴケーキを焼いてきますと言うのです。
    それを聞いた他の動物は、今度は、その2倍のケーキを焼いてきますと言うものだから、最後のゾウに至っては、256個のケーキを焼く羽目になってしまいます。

    王さまライオンとアリ以外の動物が、あまりに動物然としているので、その行為が可笑しくてたまりません。
    数の絵本として紹介されているように、数の概念が自然と分かる要素もあるので、実に内容の濃い作品だと思います。

    どちらかと言うと、数についてはサイドストーリー的要素に過ぎず、ストーリーそのものの展開の面白さからオススメしたい作品です。

    投稿日:2011/08/27

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