息子がいもとようこの本を好きなせいか、最近こわせたまみ作品をよく読みます。きつねの作品が多いと感じていたのですが、作者自身がきつねがすきなのだそうです。
つきみそうが好きなきつね・ケン。つきみそうって馴染みのない花なので、息子が「つきみそうって何?」と聞きました。絵を指差して「この花よ」と教えました。
つきみそうのかわらでケンはノンと知り合いになり遊びます。嵐の日も約束の場所へ行くノンとケン。
約束を守るって大変なことだのだということが、絵本から伝わってきました。息子は、ひとりぼっちのケンがノンとノンのお母さんといる場面を見て「ケンはずっとお母さんたちと一緒にいるの?」と心配していました。
ケンが二人と暮らすようになったかどうかはわかりません。息子は読みながらケンがひとりぼっちではなく、誰かと一緒に幸せになること、お母さんができることを望んで読んでいたようです。
私は「一緒に暮らしているといいね」と言いました。息子の心の中に、物語のきつねを思いやる優しさが芽生えていることに感動しました。
この絵本を読む前に、同じコンビの「そばのはなさくひ」という悲しい話を読んだので、この本はハッピーエンドあってほしいと願ったのかもしれません。
つきみそうがケンとノンの幸せな姿を応援してくれているように感じました。