2010年読書感想文コンクール小学校低学年課題図書。
題名から不思議な印象を受けます。
目次を見るともっとびっくり。
細かい章立て。
どうも連載小説だったようですね。
一平の独白のような文章で展開していきます。
ある日一平のクラスに転校生がやってくるのですが、
妖精のような存在感のその女の子、アメリカの日本人学校から来たといいます。
しかも全盲で、点字本を読むので「点子ちゃん」というニックネームだとか。
彼女が来たことで起こる、様々なクラスメートの反応が、
子どもたちには共感してもらえそうですね。
そして、ユニークな彼女の家族、そして、家庭事情。
傍目にはかなりドラマチックなのですが、
点子ちゃんのさっぱりした性格が、カラッと明快に語ってくれて、
すんなりと理解できます。
もちろん、そんな点子ちゃんの心の揺らぎもしっかり描かれます。
また、一平くんの、4年生らしい男の子としての微妙な心情も共感できます。
幽霊のエピソードも印象的です。
点字というと少し構えてしまいがちですが、
この作品では脇役として良い存在感です。
なんとなく、点字と友だちになれそうな気がしてきました。