行商のおばあちゃん、潮の香り、銚子電鉄ののどかな風景、これから連想が始まる方にお薦めの本です。
今はもう見かけなくなった行商のおばあちゃん(いつもなぜかおばあちゃんなのです)。
よもぎばあちゃんとあだなをつけた行商のおばあちゃんの運んでくる大きなかごは手品みたいにいろいろなものが出てきます。
自分が生まれる前からやってきていたよもぎばあちゃんはヒサシをとてもかわいがってくれて、夏休みのある日自分の家に泊まりに来るように誘います。
そこでの生活、おばあちゃんの亡くした息子の幻影、地元の子どもたちとの海での出来事。
ベースに銚子電鉄と銚子の光景がくっきりと浮かび上がってきます。
忘れたくないのどかな光景と、人のぬくもり、なにより大好きな銚子電鉄の情景が描かれていて、とても和める本だと思います。