面白い色調の切り絵だなと思い手に取りました。
自然環境の悪変化により、小さな命の営みが危ういことを憂いつつ、ご自分の幼い頃の体験を元に、強いメッセージを込めて書かれた作品だそうです。
おくいただしさんの切り絵が、動きのある明るい作品です。
特に、水面を覗き込み、めだかを探し目を輝かせている少年の顔がゆらゆら映っているページは、本当に美しい。
お話の内容は、学校でめだかを飼う事になった少年が、田舎に住むおじいちゃんに、めだかのことを聞きに行き、一緒にめだか探しをするお話しです。
おじいちゃんの幼い頃には、すぐに見つけられた場所にはめだかが見つからず、おじいちゃんと奥へ奥へ山道へ入っていきます。
今では、なかなか見つけるのが難しくなってきた、小さな生き物。
日が暮れるまで夢中になり遊んでいた頃を思い出しつつ、童心に返って読みました。
『そうだ、こういう経験をさせていないな』と思い、週末はちょっと車を走らせて、小さな冒険に誘ってみようか、と思いました。