たかはし きよしさんは、ファーブル昆虫記とかの生物をテーマにした作品の絵を多く手がけられています。
今回の作品は、植物のくずですが、まるかめむしの目線で描いたもの。
空き地に生えたくずが、動き出すシーンから始まるのですが、くずは1日に50cmから1mも動くことがあるというから驚きです。
横にどんどんくずが動いていくのですが、背景との境界線が分かりにくいのがとても残念です。
くずの花が咲く中央の頁は大きく開く仕組みになっていて、圧巻です。
沢山の虫がいるので、探すだけでも楽しいはずです。
そして花が散り、空き地の先まで伸びたくずは、秋になると動かなくなり、その枯葉がまるかめむしのベッドになるというあんばいです。
空き地の全体像とかがあると、くずがこんなにも動いたということが良く分かるのですが、なかなかその動きが掴みにつくいのが難点です。
それでも、細かい虫たちの動きはとても軽快で、興味をそそられるものですから、虫好きの子でなくても見て楽しめる一冊だと思います。