花火の魅力を十二分に満喫できる絵本。それは表紙から始まっています。
年に一度の打ち上げ花火の日、ねこのはなびやは、しろねこぐみとくろねこぐみととらねこぐみが、花火の技と度胸を見せ合い、どこが一番かを競い合います。
それぞれの花火が趣向を凝らしていてとても楽しめるし、仕掛けを使って大きく広がる花火の様子は圧巻です。そして最後に全員で力を合わせてあげる「ナイアガラ」。隅のほうには、命がけで花火を上げる職人たちの様子も描かれていて、細かいところまで見所満載ですよ。
この花火の見事さの前では、どれが一番かを決める必要などはないのですね。読み終わった後で、「私はこれが好き」「私はこっち」などと、話が広がっていく、絵本を読んだ子供たちが花火の擬似体験ができる絵本です。
読んだらドキドキ、ワクワクできて、仕掛けもとても豪華。そのわりにお値段はとても良心的だと思います。ぜひ、購入したい本の一つです。