韓国には、詩の絵本も多く刊行されているそうです。
こちらの作品も1925年当時14歳だった作者のみずみずしい感性あふれる作品です。
テーマは、生と死。
日の光あたたかな秋の日に、死を迎えたとんぼをありたちがばらばらにして運んでいく様子が、詩の形で語られています。
普遍的な自然の法則を人間の葬儀に準え、そしてラストは輪廻転生を想起させられるイメージまで見事に描かれています。
表紙絵を『美しいとんぼだ〜』という単純な印象で開いた私には、結構深いメッセージ性のある作品だと驚かされ、唸ってしまいました。
小さいお子さんよりは、小学生くらいからが読み取れるでしょうか。
もちろん大人の方も考えさせられる作品です。