どのページもあり、あり。これまでよく絵本にでてくるアリといえば、寒い冬に備えてひたすら働く、というのを思い出しますが、この本のアリはバランス感覚に優れています。蓄えがいっぱいになったら自分たちも食べて楽しむ。甘いものだけでなく栄養も考えてキノコの自主栽培もすれば貯金(?)もするのです。
文字は出来るだけ押さえ、あとは楽しい絵で表現されています。文字が少ない分だけ想像力も広がり、親子で会話も楽しめます。まさに幸せな時間を過ごすための本ですね。
娘に「どうしてこんなところにこんなきれいなスイカが落ちてたと思う?」と聞いたら、「親切な人がありさんたちにあげたんだよ、持って帰るの重いから。」といってました。親の私とまた違った観点でした。
これまで言葉の習得に、と思って意気込み、比較的日本語のしっかりした本を選びがちでした。でも、こういう本もいいなあ、と思いました。