息子にと思って借りてきた絵本を私が先に読みました.
私も昔,市電のことをチンチン電車と読んでいたので懐かしい気持ちになりました.
いつもまどのそばに座って電車をながめていたひいばあが,めずらしくおでかけすることになり,いつもながめている電車に乗りました.運転の仕方とか電車のことについてやけに詳しくて,びっくりする僕.僕と同じで私も,なんでこんなにおばあちゃんが物知りなのか不思議でたまりませんでした.
そして向かった先で謎が解けました.おばあちゃんは戦後,チンチン電車の運転手だったのです.
ああ,そういえば思い出しました.戦後の広島で女学生がチンチン電車の運転手としてがんばっていたというドラマを前に見たことを.
電車の絵本だしきっと息子が喜びそう,と思って借りた絵本でしたが,平和を考えるきっかけにもなる素敵な絵本でした.
ひいばあは,どんな気持ちで平和で穏やかな街を走るチンチン電車に乗ったんだろうと思うと,私まで感慨深い気持ちになりました.