表紙から、幻想的な予感。
オープニングから、かなりショッキングな展開です。
主人公のちさとちゃんは、お母さんを亡くしたばかりなのです。
悲しみの癒えない、ある日、ふゆねこと名乗る真っ白なねこが訪問します。
なんでも、死んだお母さんに頼まれごとがあるとか。
そして、お母さんが編みかけだった手袋を編み上げて、立ち去ります。
不思議な存在感のふゆねこ。
でもその後、もっと不思議な展開があります。
ちさとちゃんを優しく慰めてくれるふゆねこの存在感が嬉しいです。
おとうさん、おじいちゃん、おばあちゃんといった家族の温かさも
救われますね。
天国のお母さんもさぞかし安心されたことでしょう。
ちさとちゃんにそっと寄り添うストーリー、
優しさに包まれたような読後感でした。
ちさとちゃんと同じような境遇の子どもたちにも、
同じような奇跡が訪れますように!