「白雪姫」のお話を、あまり短縮することなく、24ページの絵本の中に詰め込んだので、文字が小さくて凝縮感のある作品です。スベン・オットーの絵は挿絵のようにも思えるのですが、お話を包みこんで独特な「白雪姫」の世界を作っています。
白雪姫と小人たちの出会うところは、小人たちの視線で一人ひとりを紹介していて、その絵が印象的です。
お妃に3度もだまされて命を落としそうになった部分は、これだけ凝縮されると白雪姫の未成熟さを浮出しているようにも思えました。
そういえば、オットーは残酷なシーンは排除しているようです。
お妃に騙されるシーンも小さく描いています。
お妃の最後のところを描かない所は自然にしても、やはり物語の背景であることに徹したのでしょうか。