たけしとようこが作ったロボットのカミイ。彼はわがままで、いばりんぼで、泣き虫で、幼稚園でいろんな騒動を起こします。それを見て、たけしとようこは、はらはら。カミイを怒ったり、時にはカミイの苦手な水をかけて悪さを止めさせようとします。しかしそれでも、もも組の子供たちの反感を買い、とうとうひとりグループになってしまいます。
ひとりグループのカミイは「ひとりだってへいきだもん」といっていますが、とてもさびしそう。それを見て、たけしとようこは、カミイを心配します。
そんなたけしとようこはすごいなと思いました。まるで自分の子供を見守る親のように、カミイを見守っています。こんな風に子供が、自分のまわりの小さい子に接することができたら素敵ですよね。
後半、カミイはもも組の子に向かって暴走してくるトラックを止めたために、ぺしゃんこになって病院に運ばれていきます。このシーンは息子のお気に入りです(カミイ、かっこいいもんね)。
カミイは死んでしまうのですが、もも組の子供たちがそのことを聞かされるシーンが、とてもいい感じです。「死」というのは子供にはなかなか理解しにくいですか、このシーンで死について少しわかるかと思います。
話の内容は面白く、息子も気に入っていますが、本当に理解できるのは、5歳以上かな。集団生活の中でうまくいかないことがあったとき、この本は大切なことを教えてくれるような気がします。